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 ギャラリー び~た 友の会 NEWS  2017年8月号
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風鈴が風に舞う涼やかな音にセミの大合唱、心沸き立つお祭りの太鼓の音。
夏を彩る音がそこかしこから聞こえてくる今日このごろ。
「ギャラリーび~た」から、8月の展覧会情報をお届け致します。
外の暑さも忘れる魅力的な展覧会が目白押しです。
長い季節を楽しみながら過ごしましょう!

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◇◇ 『ギャラリー び~た』 2017年8月の展覧会情報 ◇◇


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 第 1 週
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●8月 2日(水)~8月 8日(火)
  1階 『 第1回 Vita展 <後期> 』
※8月6日(日)休館
ギャラリー主催のグループ展。
「ギャラリーび~た」の名称でもある<Vita>(ラテン語で「命」「人生」「生活」を
意味する、生きていくうえで欠かせないもの)をテーマとした展覧会です。
後期には17名が出展されます。水彩画、ペン画、油彩画、パステル画など、
各自が得意とする画材を用いて思い思いの<Vita>を表現。

旅先で出会った忘れられない風景、色の調和を大切にしながら描いた静物画、
見慣れた景色の中にあるふとした変化などを描いていらっしゃいます。
約30点を展示予定。ぜひ足をお運びください。

※ 最終日は15時で終了します。

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※ 8月9日(水)~15日(火)は夏期休廊とさせて頂きます。
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 第 3 週
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●8月16日(水)~8月22日(火)
  1階 『 第2回 みずゑ会 水彩画展 』
※8月20日(日)休館
茅野吉孝先生が主宰する水彩画教室「みずゑ会」。
先生の指導を受けながら日々表現を磨いている18名の作品が並びます。
静物画や国内外の風景画を中心に、にじみやぼかしを使って美しい画面を
作っています。水彩画の楽しさが伝わってくることでしょう。

※初日は13時始まりです。最終日は14時30分で終了します。

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 第 4 週
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●8月23日(水)~8月29日(火)
  1階 『 青木美和 透明水彩画展
                猫のいる風景 』
※会期中無休
2016年12月に株式会社マガジンランドより出版された書籍
『青木美和とクリの水彩レッスン 猫のいる風景画』に収録された
作品を中心に、猫をモチーフとした新作も含めて展示いたします。

日本のあちこちや、ヨーロッパの小さな町で出会う、光あふれる風景と
そこで暮らしている猫たち。
水彩スケッチをしている時は、同じ場所に2~3時間滞在。
じっと描いていると、いつの間にか近所の猫が、知らん振りしつつ、
だんだん距離を縮めてきて、「調子はどう?」とか聞くと「まあね」
ぐらいの表情をしてくれるようになるのだそう。

普段は絵の中に人物をあまり入れず、「生活の気配・人の気配」を
描くのがお好きということですが、猫たちはその気配を壊さずに、
作品の中にいつの間にか入り込んできてくれるのだとか。
猫の暮らす町や村の美しい風景の中を、旅するようにご覧戴ければ…とのこと。


●8月23日(水)~8月29日(火)
  B1 『 青木美和と アルザスとローヌ・アルプの
                    美しい村を描く 帰国展 』
※27日(日)休館
本年5月に、フランスを訪れたツアーの帰国展です。
『フランスの最も美しい村』にも選ばれたリクヴィルでは、
木組みの建物に感動したそう。あまり描いたことのないモチーフだったため
描くのに手こずったものの、色彩豊かで美しい町並みは
「難しいけれど描きたい!」という気持ちにさせてくれたと言います。

ペルージュでは、印象的な石造りの建物などをスケッチ。
中世の趣を感じさせる街を楽しまれました。
ツアー中はずっとお天気に恵まれたとのこと。
太陽の光を感じる16名の力作をご覧ください。

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 第 5 週
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●8月30日(水)~9月 5日(火)
  1階&B1 『 笠井一男と
            美しきカタルーニャを描く 帰国展 』
※9月3日(日)休館
本年5月に、スペインのカタルーニャ地方を旅したツアーの帰国展です。
白亜の街並を有する港町カダケスでは、明るい日差しと海の青さ、
白い壁と鮮やかな色彩の花々のコントラストを楽しまれました。
中世の面影を残す瀟洒な町ジローナでは、人々が行き交う回廊を
スケッチしたり、坂に続く細い石畳の路地を描いたり、
思い思いに過ごされました。
旅行中、パラパラと雨が降ったかと思えば急に晴れたり、
お天気に翻弄される場面もあったそうですが、その分 臨場感溢れる作品が
出来上がりました。

カダケスやジローナの他、日帰りスケッチで訪れたアーチ橋が美しい古都や
石造りの小さな村など、多種多様な雰囲気の土地を巡った10日間。
今展は1階とB1を使い、1人4点ほどの作品を展示いたします。
光と影の美しさをお楽しみください。

※ 最終日は15時で終了します。


 ☆掲載の案内ハガキをご覧になられたい方は・・・コチラ



上記以降の『ギャラリー び~た』の展覧会予定
  
 (日曜・祝日はお休みですが、展覧会によっては変更もございます。)

9/ 6(水)~1階&B1 「じっくりイタリアを描く 帰国展」

9/13(水)~1階     「Vita展 Part3」
         B1     「川田忠と描く菜の花スケッチ展」

9/20(水)~1階     「下芝悟 作品展」
         B1     「西房浩二とポーランド帰国展」

9/27(水)~1階     「偕行アートクラブ展」(28日~)
         B1     「バリ島スケッチ紀行 帰国展」


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『ギャラリー び~た』はスケッチ旅行の専門店、(株)トラベルプランが
運営するギャラリーです。
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◇◇ 『び~た友の会』 スタッフ便り ◇◇


 下芝 悟

  『 信州 小谷村 』


下旬、栂池(つがいけ)高原を訪ねる旅に参加した。
興味深い場所が幾つもあったので紹介したい。

栂池高原は広義には白馬地区に包含されるが、白馬村の北隣、
小谷(おたり)村にある。村の北端から日本海までは約20km、
海なし県・長野では海に最も近い村だ。「おたり」の地名の語源は、
かつて麻の産地であったため“麻垂(おたり)”をもじったのではないか、
といわれている。
「小谷」と書かれるようになったのは鎌倉時代中期からのようだ。

村を南北に貫通する「姫川」は、西の白馬連峰を水源に持つごく短い川だ。
3000m近い落差を流れ下るあばれ川なのに、なんと柔和な名前が
つけられたことよ…、と思っていたら、その由来は神話時代まで
遡らなければならないようだ。
姫川の下流、糸魚川付近を治めていた豪族には美人な娘“奴奈川姫”がいて、
大国主命が出雲から求婚に来たという伝説が残っているらしい。
この奴奈川姫が姫川の由来だとか。白馬の雪解け水を豊富に含む姫川は、
水質ランキング日本一に選ばれたこともある。

また、この辺りはヒスイの産地で、古くから国の司や高貴な方に
注目されていたという。平安時代末頃、この地は千国庄と呼ばれ、
白川上皇の内親王六条院の領地であったとか。


旅の途中、高山気分を味わいたくてゴンドラに乗った。
標高1800mに位置する自然園入口の脇には、
木造3階建ての山小屋『旧栂池ヒュッテ』がある。

この山小屋は昭和8年竣工。高山の豪雪地帯という
悪条件を克服し、80年余り登山客を支えてきた。
平成14年6月15日に「栂池ヒュッテ記念館」として再スタートした。

1階ロビーには、大島亮吉(初期の登山家で
著書『山・研究と随想』は登山家のバイブルだった)をはじめ、
錚々たる人たちの名文の一節が紹介されていた。

一番感銘を受けたのは、明治21年生まれの登山家で山岳画家の、
中村清太郎の言葉である。彼は北アルプスの登山黎明期に、
日本山岳会創設者・小島烏水などと共に北アルプスに分け入った。

そして「白馬岳の代馬(シロウマ)は実に奔放な天馬である、
これほどの構図になるとは全く想像の外だった」という名言を残している。
代馬とは、雪消の頃現れる残雪模様で、白馬の語源となったものだ。
山麓の農事の進行を司る指標だったが、現在はどう捉えられているのだろうか。


昭和14年、天狗原から落倉スキー場に至るルートで
「白馬岳スキー滑降大会」が開催された。
ゴンドラリフトなどが無い時代に、標高2200mもの高所まで
スキーを担いで登ったこの時代の人は超人だらけか?
標高差1500m、長さ10kmにも及ぶロングコースの競技を
実行したとは凄いことだと感心してしまう。
昭和23年、谷口千吉監督の映画『銀嶺の果て』のロケ地として、
栂池一帯の壮大さが全国に知られ、この地はスキーヤー憧れの地となった。

海なしの内陸に塩を運ぶ為に糸魚川から松本に通ずる「塩の道」は、
江戸時代から明治大正時代にかけて重要な交易道であった。

宿泊したホテルから約4kmの「旧塩の道」に『県宝旧千国家住宅』という
大きな標識が、県と村の教育委員会の連名で建っている。
文面の一部に「この沓掛の牛方宿(千国正幸家旧宅)は江戸時代の
千国街道沿いの輸送に携わった牛方やボッカが牛を1階の土間に入れ
自分は中二階で牛を見守りながら一夜を過ごした。
この建物は当時の面影を伝える唯一の建造物である」とあった。

普通なら“重要文化財”とでもするところを敢えて“県宝”という
言葉を使ったことに、強い意志を感じた。
茅葺のこの建物は1700年から1800年初頭の建設で、
まさに歴史的宝物。後世に伝え継がれることを切望したい。




 田中 弘子

  『 アンナ・アンカー 』


窓から差し込む光。炊事をする女性の後姿が
光の中にくっきりと浮かび上がる。
左の壁に反映された微妙な光。
右側には少し開いた扉から隣室の空間が暗示されている。
扉の下方にこぼれる光。
狭い厨房であるが、画面全体が緻密に構成されている。

『厨房のメイド』と題するこの絵の作者はアンナ・アンカー
(1859年~1935年)という女性画家である。

アンナ・アンカーは1859年、デンマークの北部、
ユーラン半島の漁港スカーゲンに生まれた。
両親は乾物屋、旅館、居酒屋を営んでいたが、
両親の実家には画家たちが集まってきていて
サロンが形成されていた。

『マッチ売りの少女』などの童話を書いた
童話作家のアンデルセンは無類の旅好きで、
この地スカーゲンにもやって来た。

画才もあった彼は風景を沢山スケッチしたので、
この地は知られるようになり、
画家たちがこぞってやってきたのだった。


まるで美術学校にいるような環境の中に少女時代を過ごしたアンナは、
自然と画家への道を歩み始めていた。画家の1人、ミハエル・アンカーと結婚し、
夫の応援も得て、彼女はやがてパリへと渡って絵の修行を始めた。

パリのアカデミーで学び、また印象派の影響も受けた。
日々、都会のカフェで過ごしながら、下町の労働者や街にあふれた
庶民たちを目を輝かせて見つめ、人物画家としての芽を育てていった。


故郷に戻った彼女は夫と共にスカーゲンに住んで、厳しい自然の中で
逞しく生きる地元の人々、そしてその日常生活を描いた。
『厨房のメイド』の女性は質素な服装で、容貌もわからないけれど、
その存在感は実に大きい。毎日の生活に欠かせない炊事という労働の尊さが、
幸せな日常の一瞬が、ここではさりげなく表現されている。

慎ましく静謐な画面、緻密な構成、作品から伝わってくる作者の思い。
この絵を見ていると、他の作品も見てみたいという思いが募るけれど、
なかなか見ることはできなかった。


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◇◇ 注 目 展 覧 会 情 報 ◇◇


「光燿展 3 輝く女神たち」

  場 所  日本橋三越本店 本館6階 特選画廊
  電 話  03-3241-3311(代表)
  期 間  8月2日(水)~8月8日(火) 【会期中無休】
  時 間  10:30~19:30(最終日17時まで)

   光風会を舞台に活躍する女流作家9名による展覧会。
   高山博子・田所雅子・米澤玲子・河内八重子・小林理恵・
   越谷なつみ・関野智子・橋浦尚美・福田あさ子(順不同/敬称略)


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