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 ギャラリー び~た 友の会 NEWS  2018年12月号
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今年も残すところあと1ヶ月。京橋近辺では、街路樹やビルに
イルミネーションがほどこされ、冬の街に華やかな彩りを添えています。
び~たでも、1年をしめくくる魅力的な展覧会が目白押しです。
師走の慌ただしさから離れて、どうぞゆっくりとお楽しみください。
皆さまのご来場をお待ちしております。

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◇◇ 『ギャラリー び~た』 2018年12月の展覧会情報 ◇◇


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 第 1 週
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●11月28日(水)~12月 4日(火)
  1階 『 松尾直子 展 』
※12月2日(日)休館
2年ぶりとなる個展です。透明水彩画をメインに、油彩画とデッサン画も
あわせて展示予定。風景画や花を描いた静物画など、芸術の季節にふさわしい、
色彩豊かな作品が並びます。

【略歴】 イタリアのLorenzo de' MediciにてFine arts科専攻 diploma取得
      埼玉、東京を中心に個展開催。水彩画・油彩画の講師を務める。



●11月28日(水)~12月 4日(火)
  B1 『 ライン河畔と
           ロマンティック街道の町を描く 帰国展 』
※12月2日(日)休館
ドイツの古く美しい町を訪れた仲間による帰国展です。
「ラインの真珠」とも呼ばれるライン川ほとりの町では、スケッチはもちろん、
クルーズも楽しんでこられました。古都・ローテンブルクでは、
中世の美しい町並が大切に保存されている様子に感動したとのこと。
それぞれ4連泊し、じっくりスケッチをされました。

出展者は毎年一緒に旅をする気心の知れたメンバーばかり。
絵や写真、ステンドグラス、書、パッチワークなど個性豊かな作品からも、
和気藹々の楽しい雰囲気が伝わってきます。

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 第 2 週
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●12月 5日(水)~12月11日(火)
  1階 『 第24回 火曜展 』
※9日(日)休館
「コミュニティクラブたまがわ」で内山懋先生から指導を受けている
油絵教室のグループ展です。各自が選んだ題材を自由にふくらませ、
個性豊かな作品に仕上がったそう。11名の成果をどうぞご覧ください。


●12月 5日(水)~12月11日(火)
  B1 『 木下博寧と描くブルゴーニュ、アルザスの帰国展 』
※9日(日)休館
東光会理事の木下博寧氏と旅したスケッチツアーの帰国展です。
10回目を数える今回の旅行には気心知れたメンバーも多く、
ゆったりとした旅路を満喫しながら取材をされました。
16名の力作をお楽しみください。

※初日は13時から始まります。

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 第 3 週
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12月12日(水)~12月18日(火)
  1階 『 柳澤 宏畝(こうほ) 日本画展 』
※会期中無休
大学のサークル活動で始めた日本画。社会人時代は、休みを利用して
コツコツ地道に制作を続けてこられたそう。
来年が日本画を描き始めて50年の節目になることから、
これまで応援してくださった方々への感謝の意味を込め、
初個展を開催することになりました。
今展では、イタリアやスペインの古い街並をモチーフにした風景画を中心に、
日本の里山の風景画も含めた約30点を展示されます。

【略歴】 日本画院 会員。日本画院展 入賞11回


 ☆掲載の案内ハガキをご覧になりたい方は・・・コチラ


上記以降の『ギャラリー び~た』の展覧会予定
  
 (日曜・祝日はお休みですが、展覧会によっては変更もございます。)


1月 7日(月)~1階&B1 「第18回 スケッチ同窓会展」

1月16日(水)~1階     「佐々木清 水彩画作品展」

1月22日(水)~1階     「ヨーロッパ風景 5人展」(仮題)

1月30日(水)~1階     「田中己永 水彩画展」
           B1     「川田忠とヴェニスを描く帰国展」


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『ギャラリー び~た』はスケッチ旅行の専門店、(株)トラベルプランが
運営するギャラリーです。
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◇◇ 『び~た友の会』 スタッフ便り ◇◇


 下芝 悟

  『 桑ハウス 』


日野市にある通称「桑ハウス」と呼ばれる国の有形文化財が、
11月10日と11日の2日間だけ公開されるという新聞記事を見つけた。
場所は中央線日野駅より徒歩約15分、または多摩都市モノレールの
甲州街道駅より約10分。

「桑ハウス」は、市民の森というスポーツ公園や、
市民の森ふれあいホールなどに隣接した「仲田の森蚕糸公園」の一角に建っていた。
一帯は欅の大木と雑木林に囲まれている。
木々の中に佇むのは蚕が直射日光に弱いからだとか。

普段はひっそりとした場所らしいが、桑ハウスが一般公開された両日は、
スポーツ公園では自転車競技・サッカー・アーチェリー体験などが行なわれ、
ふれあいホール内部と周辺は産業祭り(地元産農産物・商工業製品の展示販売)が
行なわれており、凄い賑わいだった。

桑ハウスでも、繭からの糸つむぎの体験、建物を守るために塗られていた
柿渋を使った「柿渋塗り体験」などが行なわれていた。


桑ハウスのスケッチ
この一帯は昭和初期から昭和55年まで
「蚕糸試験場 日野桑園」として、
桑の栽培や品種改良など、桑や蚕に関わる
幅広い研究が行なわれていた。

文化財に指定されているのが
「第一蚕室(桑ハウス)」である。

昭和7年に建設され、1階は鉄筋コンクリート、
2階は木造という和洋混交の珍しい建物だ。

昭和モダンデザインの細部意匠などに特徴があり、
内部はコンクリートの上に漆喰塗りが施されている。
建物は当初6棟あったそうだが、第一蚕室以外は
総木造だったこともあり、現在は撤去されている。


生糸の輸出が外貨獲得の最重要課題であった時代。

質の良い糸を生産する優秀な蚕の育成と、多収穫で良質の桑の育成
および研究は、国の政策として日本の近代化を支えてきた。

明治44年、杉並区高円寺の青梅街道に面した農商務省の「原蚕種製造所」には、
仲田の森近くにある万願寺周辺に広がる桑畑から桑が供給されていた。
原蚕種製造所は大正3年に農商務省蚕業試験場に改称され、
更に昭和13年に農林省蚕糸試験場と改称された。

新鮮な桑を冬に収穫するのは難しいが、蚕は室温を摂氏25~30度に保てば
一年中飼育可能らしい。また温度が高いと成長が早いそうで、室温の管理は
相当シビアだったようだ。暖房も世の中の推移により、薪ストーブから始まって
石油によるスチーム暖房、最後は電気によるエアコンと進化していったようだ。

桑ハウスの内部には、スチーム暖房時代の太いパイプの名残がある。
また、欄間も和紙の二重障子になっており、保温に努める細かな配慮もされていたという。
(今回の一般公開のときは、安全上の配慮で2階は非公開だった。)


同試験場では最盛期には100名近い人たちが働いていたらしいが、
昭和55年の筑波移転に伴い、桑園も閉鎖された。
前述の通り、桑ハウスが当時をしのぶ唯一の遺産となっている。

かつて桑ハウスで研究をされていた山川さんは、JICAの桑栽培・蚕糸専門家としても
活動し、タイやラオスに養蚕の指導に行かれたことがあるとか。
世の中には優れた技能で、国際貢献をなさっている方がいらっしゃると
感慨しきりであった。




 田中 弘子

  『 小金井界隈ぶらり旅 』


弁車の坂、平代坂、念仏坂、なそい坂、質屋坂、妙歓坂、車屋の坂、
白伝坊の坂、おお坂、ムジナ坂。小金井市は何と坂の多いことか。

JR中央線武蔵小金井駅で下車した。南口から徒歩15分くらいのところにあるという
「滄浪泉園」へと向かった。「お鷹の道」を散策したときに出会った地元の人が、
ぜひ訪れるようにすすめてくれた湧水園である。

南口から5分歩くと連雀通りに出た。通りの南側の道はどの道も急峻な坂になっている。
坂下の遥か遠くには多摩川の右岸の丘陵地帯が見渡せた。少し坂を下っていくと、
自転車をひいて上ってきた人が、泉園は坂上の連雀通りの西方にあると教えてくれた。


下った坂を引き返して上り、やっとのことで滄浪泉園に着いた。
門をくぐると、綺麗に敷き詰められた石畳が続き、急な階段を下りると、
樹木の影を映した神秘的な池があった。

国分寺崖線を利用した庭園とのことで段差が激しい。
連雀通りは崖線の上に位置していたのだった。崖線のはけの斜面が
東西に連なっているので、多くの坂道があったのだ。


滄浪泉園東側の弁車の坂を一気に下りて、
崖線下の湧水を集めて流れる野川へと向かう。

川沿いにしだれ桜、山吹、雪柳、連翹(れんぎょう)、そして青々とした草むらの下を
清流野川が流れていた。木葉を踏みしめながら足早に歩を進め、
以前スケッチをしたところにやっとのことで辿り着いた。
日没が迫っていたが、同じところに座って描いた。

突然パシャパシャと水音がするので振り返ると、長靴をはいた女性が
犬たちと一緒に水の中に入ってきた。水浴が散歩の日課だという。

はけの小路の傍らにある中村研一記念美術館に入館したのは
閉館の30分前であった。優れた人物画を描いた画家だが、
静物画も魅力的な作品であった。


小金井市は北に玉川上水、南に野川、そして国分寺崖線の斜面の樹木―、
水と緑を大切に守っている都市であった。
小金井は「黄金の水が湧く」ことに由来する地名だとか。

桜の名所も多く、帰り際に秋色に色づき始めた桜の木が
“春には来てね”とささやく声が聞こえたような気がした。



 井上 綾

  『 ことわざ 』


こどものころ、よく『犬棒カルタ』で遊んでいました。

諺は面白いなと思いつつ、中には不思議なシチュエーションのものもあり、
一体どういう状況なのだろうと疑問に感じたものです。



ピエトロ・ダ・コルトーナ 「パウロの回心」

つい最近、不思議だった諺の1つの謎がとけました。
その諺を表わしたのが、この絵で描かれている場面です。  
どんな諺か、皆さまも想像してみてください。


画面左手に描かれた、跪く男の名は
パウロ(改宗前の名前はサウロ)。

キリスト教徒を迫害する側の人間でした。
神を唯一の存在として信仰していた彼にとって、
神の子を名乗るイエスは許しがたく、キリスト教徒を
迫害することが神の望みだと考えていたのです。

しかしある時、パウロがキリスト教徒を捕まえるため
道を急いでいると、突然天からの光とともに
イエスの呼びかける声が聞こえ、
落馬し地面に倒れこんでしまいます。


そして突然、目が見えなくなってしまいます。


そんなパウロの前に、イエスの弟子・アナニアが現れました。
(画面中央に立っている人物)

アナニアはパウロが迫害していたキリスト教徒の一人でしたが、
神のお告げに従いパウロを救うことにしました。
アナニアがパウロの目の上に手を当てると、鱗のようなものが落ち、
視力は回復。

パウロはイエスが神の子であると受け入れ、洗礼を受けてキリスト教へ改宗します。
つまりキリスト教を迫害していたパウロが、この出来事をキッカケに
イエスの存在を受け入れるというお話です。

そう、この絵が描いていたのは、いわゆる『目から鱗が落ちる』場面。
皆さまの予想は当たりましたか?

こうして、迷いから覚めたり物事の実態がわかるようになるという意味の
『目から鱗が落ちる』という諺が生まれたそうです。

私はてっきり、この諺はひょんなことから魚の鱗が目に入って、
ものごとが見えづらくなっている人を見て生まれたのだと思っていました。
どういう状況でそんなことに…と思っていたので、まさか聖書に
由来があったとは驚きです。


“パウロの回心”は人気のテーマだったそうで、ミケランジェロやカラヴァッジョも、
個性豊かに描いています。
もし今後このモチーフの絵を見たら、ぜひ諺も一緒に思い出してくださいね。


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◇◇ 注 目 展 覧 会 情 報 ◇◇


「 高木慶子 展 」

   場 所  ぎゃらりいサムホール 銀座7-10-11日本アニメーションビル
   電 話  03-3571-8272
   期 間  12月3日(月)~12月8日(土)【会期中無休】
   時 間  11:00~19:00(最終日は17時まで)

    ヨーロッパ各地の風景を描いた油彩画を展示。
    作家在廊時間は12時~18時まで。


「 蔡國華 カレンダー原画展 “JAZZ” 」

   場 所  画空間 銀座2-11-18 銀座小林ビル3階
   電 話  03-3546-3377
   期 間  12月5日(水)~12月15日(土)【会期中無休】
   時 間  12:00~18:00(最終日は17時まで)

    2019年のカレンダーは「JAZZ」がテーマ。
    オシャレで躍動感ある作品が並びます。


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担 当:井上 綾 / 下芝 悟 / 田中 弘子
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