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 ギャラリー び~た 友の会 NEWS  2019年8月号
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季節外れの涼しさが続いた1か月。ようやく各地で梅雨明けが発表され、
いよいよ夏本番といった気温が戻ってまいりました。
風鈴が風に舞う涼やかな音に、セミの大合唱、心沸き立つお祭りの太鼓の音。
夏を彩る音がそこかしこから聞こえてくる今日このごろ。

「ギャラリーび~た」から、8月の展覧会情報をお届け致します。
ぜひ足をお運びください。

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◇◇ 『ギャラリー び~た』 2019年8月の展覧会情報 ◇◇


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 第 1 週
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7月31日(水)~8月 6日(火)
  1階 『 2019 Vita展 Part2 』
※8月4日(日)休み
「Vita展」のPart2です。<出会い>をテーマに、水彩画や油彩画、
ガラス絵など、19名の力作を展示いたします。
外出先で見つけた光景、自身の作品制作に大きな影響を与えたものとの思い出など、
色々な<出会い>が詰まった見ごたえある展覧会です。

※ 最終日は15時で終了します。

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8月7日(水)~20日(火)は夏季休みとさせていただきます。
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 第 4 週
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●8月21日(水)~8月27日(火)
  1階 『 越野 由紀夫 透明水彩展 』
※会期中無休
子どもの頃から絵が好きで、若いころは油絵を描いたりデザインを
したりされていた越野さん。ですがいつしか仕事の忙しさに追われ、
絵を描くのをわすれていたそう。そんなある日、透明水彩に出会って
再び筆を取るようになりました。

現在は花を中心に、風景や静物、動物などを描いていらっしゃいます。
透明水彩の特徴であるすばらしい発色と、水が醸し出す不思議なハーモニー。
ご覧になる方の心が穏やかに安らぐような絵を描ければ…とのこと。


●8月21日(水)~8月27日(火)
  B1 『 イタリアをじっくり描く 帰国展 』
※25日(日)休み
南北に長く広がるイタリア。今回は13日間かけて、ラツィオ州、
アブルッツォ州、カンパニア州にある3つの村を訪れました。
岩の岬に隔てられた、長く美しい二つの海岸が広がるスペルロンガ。
海岸の前には新市街があり、垂直に切り立った岩の上に旧市街があります。
旧市街は白い石造りの家が立ち並び、ギリシャの島々の町を思い起こさせます。
次に訪れたプロチダ島は、一変して明るい色彩の建物がひしめきあう漁村。
哀愁漂う雰囲気や、網の手入れをする漁師たちの姿が絵心を刺激する土地です。

最後に訪れたのは、イタリア中央部の山懐にいだかれた村。
狭い道や階段が様々な場所に続いていて、探検するような気持ちで
スケッチをされました。個性あふれるメンバーの作品をどうぞお楽しみに!

※ 最終日は15時で終了します。

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 第 5 週
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8月28日(水)~9月 3日(火)
  1階 『 第14回 現代みづゑ展 』
※9月1日(日)休み
大原裕行先生の水彩画に魅せられた仲間たち。独自の絵作りを目標に、
悪戦苦闘しながら年に1度の発表を励みに、作品制作に取り組んでいます。
20余年 月2回のペースで集い、各々が風景画を描いたり、静物などの
デッサンをタブローに作りあげたりして、水彩画を追求しているとのこと。
この1年の成果をどうぞご覧ください。



 ☆掲載の案内ハガキをご覧になりたい方は・・・コチラ


上記以降の『ギャラリー び~た』の展覧会予定
  
 (日曜・祝日はお休みですが、展覧会によっては変更もございます。)


9月 4日(水)~1階   「辻野典代・辻野都喜江 2人展」

9月11日(水)~1階   「下芝悟 個展」
           B1   「西房浩二とシチリアを描く帰国展」

9月18日(水)~1階   「松岡悦子 個展」

9月25日(水)~1階   「偕行アートクラブ展」(26日~)
           B1  「青木美和と南西フランス帰国展」


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『ギャラリー び~た』はスケッチ旅行の専門店、(株)トラベルプランが
運営するギャラリーです。
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◇◇ 『び~た友の会』 スタッフ便り ◇◇


 下芝 悟

  『 トーベ・ヤンソン 』


フィンランドは1877年12月にロシアから独立。
1919年5月に日本との国交が成立し、国交100周年に当たる今年は
幾つかの記念イベントが開催される。
森アーツセンターギャラリーではムーミン展が開かれ、
国立西洋美術館では「モダン・ウーマン -フィンランド美術を彩った女性芸術家たち-」
が開催されるなど、今年はフィンランドに触れる機会が多くなりそうだ。

ムーミン産みの親、トーベ・ヤンソンとはどんな人なのか?
1914年8月に、フィンランドの首都ヘルシンキで生まれ、
グラフィックアーティストの母と彫刻家の父という芸術一家の中で育った。
両親の姿は、童話の中のムーミンママとムーミンパパに重なっているとか。

トーベは、商業デザイン・フレスコ画を始め伝統画法などを学び、
画家、イラストレーター、商業デザイナー、風刺画家、児童文学作家、絵本作家、
作詞家、舞台美術家、小説家として活躍。ムーミンの誕生は、彼女が10代の頃。
トイレに落書きした大きな鼻の生きもので、「スノーク」と書き添えられていた。

第2次大戦中は風刺画を量産。50年に『たのしいムーミン一家』が英訳され
英国で評判を得たことをきっかけに、54年からロンドンの夕刊紙
「イブニングニュース」で週6日の連載がスタート。
その後世界中に広がり、40カ国120紙に掲載された。

66年には「国際アンデルセン賞」を受賞。
2001年6月に86歳で亡くなるまで、彼女は制作を続けていたそうだ。

今年の3月、埼玉県飯能市の宮沢湖畔にムーミンテーマパーク「メッツァ」が開業。
テーマパークの誘致については、一時 立川市に決まりかけたり、
豊洲やお台場が候補に上がったこともあったらしい。
(都心での開園の場合、小規模で屋内型のテーマパークを想定していたようだ。)


飯能が選ばれたのは、平成9年7月に開園した「あけぼの子どもの森公園」の存在が大きい。
“たくさんの子どもたちがお互いを受け入れながら、 のびのび遊べる場所を作りたい“
というコンセプトで作られた場所で、園内には小川が流れ、自然の森に囲まれている。
また、木造で美しい曲線が印象的な建物が幾つかある。

設計した建築家・村山雄一氏はムーミンのことを全く知らない方だったそうだが、市から
“子供が自分で考えながら遊べて探検ごっこが出来る建物を”という依頼を受けたそうだ。

ツバの広い帽子を被ったような「子ども劇場」は、下の階に水の流れ落ちる池を抱える
不思議な建物で、屋根の周りを妖精のモニュメントがぐるりと取り巻いている。
檜丸太の壁が波打つような優美な曲線の「森の家」は1階がムーミンの歴史や
トーベの事をパネルなどで学べる空間になっており、
2階は図書室でムーミン童話ほかが自由に見られる。

そして最も存在感があるのは“虫食いきのこの家?”と
表現したくなる、2つのきのこが寄り添ったような
不思議な建物。内部は妖精が住んでいるような
キッチンや暖炉のある居間、隠し部屋みたいなところなど、
どこでも好きに壁を登り降りできる空間となっていた。

今年3月にオープンしたレストラン・カフェも、
外観は比較的地味だが内部は床が段々になっていて
雰囲気抜群。

レストランの下手にある小さな池の真中には可愛い小さな塔が・・・。


飯能市は、この公園の計画段階からオープン後の平成11年まで、
トーベ・ヤンソンとレターの遣り取りを続けていたという。
長年にわたる取り組みにより、平成27年、トーベの姪が会長を務める
ムーミンキャラクターズ社の信任を得て、「トーベ・ヤンソンあけぼのこどもの森公園」と
呼称する許可をもらった。

この公園を運営する飯能市公園担当の「自然との共生・冒険心の醸成・
自我と自由の尊重・子供の創造的遊び」を子供に体験させる施設の必要性を
実現させた先見性に拍手を贈りたい。



 八田 直子

  『 湖畔の名建築を訪ねて 』

日光と言えば何を思い浮かべますか?

まず東照宮、華厳の滝、そして中禅寺湖などでしょうか。
その中禅寺湖の湖畔に立つ、素敵な建物を訪ねましたのでご紹介したいと思います。

昭和3年、アントニン・レーモンド設計により建てられたイタリア大使館別荘です。
平成9年まで歴代大使が使用していたものを栃木県が譲り受け、大規模に改修復元し、
現在は『イタリア大使館別荘記念公園』として一般公開しています。

明治中頃から昭和初期にかけて、中禅寺湖畔には各国の大使館や
外国人の別荘が建てられ、国際避暑地として賑わい、ヨットやマス釣りの文化も育まれ、
“夏の外務省は日光に移る”と言われたほどだったそうです。

レーモンドはチェコ出身で、フランク・ロイド・ライトを尊敬し、
共に帝国ホテル建設に携わりました。しかし日本に西洋建築を建てることに疑問を感じ独立。

日本の文化、技術を取り入れた建物をと考え、日光の寺社建築に長けた大工や職人と、
この別荘を創り上げました。職人達は日光杉を使うことを提案。
暗い色調の杉皮が中禅寺湖の景観によく合う、というレーモンドの判断で決定されたとのこと。

大きな窓を取り囲む市松模様の杉皮張りの建物は、とても凛とした佇まいです。



内装に使われた杉皮張り
その杉皮張りを内装にも使い、執務室、
応接間、食堂が大きな空間に共存している
1階の天井や壁面を彩っています。

イタリア製生地を張ったゆったりしたソファーや、
湖に臨む17mの広縁に置かれた椅子は
自由に座れ、杉皮張りの網代天井や湖と
山々の風景をゆっくり味わうことができました。

2階は寝室などが復元されており、
「大使の間」はカーテンもベッドカバーも
水色の生地で統一された爽やかなインテリア。
1部屋はギャラリーになっており、復元の様子や、
技術の説明、道具などが展示されていました。

時間の都合で行けなかった、隣の英国大使館別荘。
そちらはもっと古く明治29年に建てられたそう。

次回は是非!と楽しみにしています。




 井上 綾

  『 日本をパステルで描いた最初の人物(かも?) 』

チョークのような画材・パステル。17世紀ごろから使われだし、
18世紀前半にフランスで流行、19世紀には多くの画家が好んで使用しました。
日本製のものはちょうど100年前、1919年に京都で誕生しました。
海外で洋画を学んだ日本人画家からの要望に応え生まれたといいます。

日本でパステル画が発表されるようになったのは、1910年ごろから。
武内鶴之助、矢崎千代二などが精力的に制作をしていました。
しかしそれよりも20年ほど前、日本の風土をパステルで描いた人物がいました。
その人の名前はロバート・フレデリック・ブルーム。

彼の代表作である油彩作品『飴屋』『花売り』などを
目にしたことがある方も、多いかもしれません。

アメリカ出身のブルームは、リトグラフ店で働いたほか、いくつかの美術学校でも
絵について学んだとされていますが、ほとんど独学に近い形で腕を磨いていたようです。

1876年(彼が19歳のころ)に開催された『フィラデルフィア万博』で目にした
“日本”に興味を引かれ、来日することを長らく切望していました。

念願がかなったのは1890年。33歳の彼は、有名な英国詩人エドウィン・アーノルドの
雑誌記事の挿絵を描くため初来日しました。



「化粧をする芸者」(1890年)

いわゆる“観光名所”的なものには
あまり興味が湧かなかったよう。

そのかわりに、歌舞伎や能といった伝統芸能、
絹問屋の店内風景や目黒不動、
庶民の生活にかかせなかった露店商や、
小さな兄弟の世話をする少女の姿といった、
明治時代初期の日本の風土を、水彩、油彩、
パステルなどを使って生き生きと描きました。


ブルームが挿絵を描いたこの雑誌記事は、
1891年に『Japonica』という書名で
一冊の本として出版されています。

そう、このブルームこそ
“日本をパステルで描いた最初の人物”かもしれないのです。


ブルームは約2年に渡り日本で暮らしました。滞在中は知人の計らいで、
有楽町に暮らしていたとか。住所は有楽町3丁目1番。
現在は区画再編により「有楽町3丁目」は無くなってしまいましたが、
おそらく現在の日比谷シャンテのあたりに居住していた模様。

今の有楽町の景色をブルームが描いたら、どんな作品が出来上がるのでしょうか。
ぜひ見てみたい!


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◇◇ 注 目 展 覧 会 情 報 ◇◇


「 掛井五郎 at the Postalco Shop 」

   場 所  ポスタルコ京橋店 中央区京橋エドグラン2-2-1
         京橋エドグラン1階
   電 話  03-6262-6338
   期 間  開催中~8月5日(月)【店舗の休みに準ずる】
   時 間  11:00~20:00(日曜日は19時まで)

   「作品を創るということは自分の存在を知るための活動である」と語る同氏が、
    89歳を迎えた現在も精力的に制作している紙筒の作品を中心に、
    過去の彫刻や版画も展示。


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